森信三先生のことば

「足もとの紙クズを」

廊下の紙屑というものは、それを見つけた人が拾ってやるまで、いつまでもそこに待っているものです。もっともこれは、紙屑を拾うように努めている人だけが知っている消息なんですが。
このように世の中には、実践しなければ分からない世界が限りなくあるようです。
足もとの紙クズを拾う点では、わたくしも人後に落ちないつもりです。神戸大学七年間は、就任の翌日から退職のその日まで、見つかった紙クズは全て拾ったですね。
(「不尽片言」)

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