森信三先生のことば 「小事を軽んずる勿れ」
万町の田を耕すも、その業は一鍬づつの功にあり。千里の道も一歩づつ歩みて至る。山を作るも一ともっこの土よりなる事を明らかに弁えて、励精小さなる...
万町の田を耕すも、その業は一鍬づつの功にあり。千里の道も一歩づつ歩みて至る。山を作るも一ともっこの土よりなる事を明らかに弁えて、励精小さなる...
「天地の経文」 予が歌に、音もなく香もなく常に天地は 書かざる経をくり返しつつ とよめり。かくのごとく日々、繰り返し繰り返してしめさ...
「勤・倹・譲の道」 わが国は㈠資源皆無の上に、㈡国土狭小、㈢その上に一億二千万という超大多数の人口をかかえている国家です。そのうえ人間...
「神ながらの道」 わが国の思想を考える上で、一ばん大事な点は、わが国には民族固有のイデオロギーが存在しないという点であり、同時に民族生...
「足もとの紙クズを」 廊下の紙屑というものは、それを見つけた人が拾ってやるまで、いつまでもそこに待っているものです。もっともこれは、紙...
「即今着手」 われわれ人間は、日々自分の当面する事務的な事柄や世俗的な雑事の重圧を、いかにして切り抜けたらよいか¦¦という問題は、わた...
「一枚のはがき」 たった一枚のハガキで、しかもたった一言のコトバで、人を慰めたり励ましたり出来るとしたら、世にこれほど意義あることは少...
「腰骨を立てる」 わたくしの今日あるは、まったく「腰骨を立てる」という一事を、生涯かけて貫いてきたおかげと言えましょう。わたくしがまだ...
「さんしゅゆの花」 一年中でわたくしは、早春の候をもっとも好みますが、そのせいか花についても、おのずから早春の花を好むようです。花の中...
「天の与え、天の恵み」 美とか詩情というものは、わたくしには貧しき者、恵まれない人、とりわけ人生の辛酸逆境にあえぐ人びとに対する、天の...
「葛城の慈雲尊者」 わが国の全仏教史上、わたくしの一ばん好きな方は葛城の慈雲尊者です。その理由の一つは、尊者の人間的資質が、道元、親鸞...
「名・利の念」 名・利¦¦即ち名誉とか利益とかいうものは、ほんとうは相対的なもの、すなわち真に絶対的なたよりになるものではないにも関わら...
「全一学」とは 西洋の哲学は、人間的知性の極限的発揮ともいえましょう。それに対して東洋の学問というものは、何といっても実践本位です。それ故...
「わたくしの学問論」 「真理は現実の唯中にあり」というのが、わたくしの学問観ですが、もしこれを積極的に言い換えれば、「真理は現実を変革...